●債権回収とは?
「法的手段による回収方法基礎編」
◆法的手段による回収方法基礎編
■債権回収・・・・・・ 法的手段による債権回収の前に請求する債権の事実関係を再確認します。 1注文書・注文請書・工事請負契約書・工事検収書・納品書・売掛帳等債権の裏づけ資料 2売買契約・工事請負契約の証憑書類裏づけ資料(債権回収のトラブル時裁判移行の際の証拠資料となる) ●請求・再請求・電話による再確認 ●内容証明書による督促(支払の回答のない債務者、居留守をつかうような債務者、悪質な債務者、誠意の感じられない債務者) ただし、今後共取引を続けていきたいと思う債務者、取引先にたいしては、内容証明による督促はやめたほうが無難です。 なお、内容証明書を出すときに、行政書士等に依頼し職印押印のうえ、提出してもらうと効果絶大です。 ●直接訪問督促に出向いたとき 1売掛金の一部内入金のお願いをしてみる。 2支払条件の再確認をしたうえ、こちらで用意持参した誓約書、念書等に債務者の社印をもらっておくこと。 3分割払いを認めるかわりに、約束手形をもらい保証人・連帯保証人(社長の個人保証等)をその手形につけさせる。 4支払期日をのばすかわりに、公正証書(金銭債権のみ)にしてもらうなどより確実な債権にすることも大切です。 ●公正証書の中に必ず強制執行任諾文言をいれてもらうことも大事なことです。 この場合裁判をしなくても支払期限に不履行の場合、強制執行が可能となります。 ◆公正証書とは? 公証人役場(国の機関・どこの公証人役場でもよい)に当事者が出向き(または委任を受けた代理人)契約などの法律行為について作成してもらう証書のこと。 ◆公証人とは? 法律の専門家(裁判官・検事等の退任者で法務大臣の任命者) 注 金銭債権とは? 他人より金銭の給付をうける権利のこと 例 1 売掛債権 2 貸金債権 3 預金債権 4 賃金債権 5 不動産賃料債権 ■抵当権とは? 売買契約等の場合、買主の債務者の返済を確保にするために不動産を担保に抵当権の設定をします。 返済が滞ったりしたとき、債権者は抵当権にもとづいて、競売を実施し、売掛債権の確保に努めます。 しかし、債務の返済が完了すれば、抵当権は登記上記載されていても消滅(登記も念のため抹消登記必要対第3者)いたします。 ■根抵当権とは? 最初に担保とされる債権の限度額を決めておきます。これを極度額といいます。 将来発生する債権を極度額まで担保することになりますが、ある期日に債権債務の元本を確定させることが必要です、そしてこの期日を確定期日といいます。 確定期日(民法上確定期日を決める場合5年以内と定められています)根抵当権設定者は3年を経過したときは、元本確定の請求ができることになっております。 確定後の債権は、根抵当権で担保されないことになりますので、債権者(根抵当権者)は、注意する必要があります。 元本が確定した場合、根抵当権も抵当権と同じ効力を発揮します。 これは、継続的な取引では取引の間、取引金額累計残高が増減いたします。そして、契約が継続する限り、根抵当権は、消滅いたしません。 ■受取手形について 〇約束手形の支払(満期日) 支払呈示(満期日=支払期日を含めて3日以内に)銀行に呈示する必要があります。→取立依頼 呈示期間経過後・・・支払拒絶・・・対手形裏書人の遡及権も行使不可能。 しかし、手形振出・裏書の原因となった工事代金・商品売買代金等の請求は、できますが細心の注意をはらってください。 手形債権の時効消滅 @振出人への請求権・・・3年 A裏書人に対する遡及権・・・1年 ■不渡手形の対処方法 〇 第0号不渡り(不渡り届の対象外)1呈示期間経過後 2 裏書不備 3 形式不備 4 期日未到来 5 依頼返却 〇 第1号不渡り(異議申立ができない) 1 資金不足 2 取引なし・・・・・・・手形振出人は倒産(6ヶ月以内に2度正当な理由もなく不渡手形をだしたとき) 当該手形交換所加入のすべての銀行が当座取引・貸付等の銀行取引を2年間停止しますので、事実上倒産扱いとなります。 〇 第2号不渡り(異議申立ができる) 1 偽造 2 変造 3 契約不履行 4 搾取 5 紛失 6 盗難 7 印鑑相違 8 金額欄記載方法相違 9 約定用紙相違 〇 異議申立提供金(不渡手形をだした振出人が銀行取引停止処分を回避するためには、振出人は、支払銀行を通じて、手形交換所へ不渡手形金額と同額の金銭を提供して異議申立をしなければならないことになっております) 〇 返還請求権・・・支払銀行→手形振出人(債務者) 債権者(不渡手形所持人)→預託金返還請求権の仮差し押さえ→手形訴訟→勝訴判決→債権差し押さえ命令申し立て→債権者(手形所持人が取り立て) ■債権回収が通常の督促等では、回収困難と予想されるとき・・・・・法的手段による回収方法 ◆法的手段による債権回収 @公正証書とは? 契約書等の書面を作成する場合、公正証書という書面にすることができます。 ◆作成してもらうところ・・・・・公証人役場 たとえば、一般の金銭消費貸借契約書の場合、相手が支払期限までに支払しないということで、法的手続による回収をはかろうとしたとき、まず、訴訟をおこし確定判決をもらいはじめて強制執行ができることになります。 しかし、この公正証書は、単なる契約書と違い、債務名義(確定判決と同様の効力)として、将来支払不履行があった場合、直ちに強制執行ができる強力な効力をもっております。 ただし、次の要件が求められます。 〇 金銭債権(売掛債権・金銭消費貸借等)であること 〇 公正証書内に執行人認諾文言・・・金銭債務不履行のさいは、直ちに強制執行を受けても異議のないことを任諾しましたという内容 ◆公正証書の作成方法 債権者や債務者(代理人でも可)等が公証人役場に依頼して作成してもらうことになります。 ◆作成依頼する場合の必要書類 〇公正証書にする内容を前もって文書にして準備しておくこと・・・必要な書類の内容をよくチエック、内容を聞いたりして作成してくれます。 簡単な文書の場合当日できることもありますが、普通は、できる日を指定されますので、その日に行きますと公正証書を読み聞かせられて、当事者が署名捺印すれば、手続は完了です。 ◆原本は、公証人役場にて保管、正本は当事者に渡してくれます。 〇個人・・・・印鑑証明書(6ヶ月以内)・実印 〇法人・・・代表者の資格証明書(商業登記簿謄本または法人の役員欄の登記簿抄本)・代表社印・印鑑証明書 代理人の場合・・・本人の実印を押した委任状と印鑑証明書この他に代理人の実印・代理人の印鑑証明書 公証人手数料 公正証書の作成
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目的の価額
| 手数料 |
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100万円まで
| 5.000円 |
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200万円まで
| 7.000円 |
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500万円まで
| 11.000円 |
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1.000万円まで
| 17.000円 |
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3.000万円まで
| 23.000円 |
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5.000万円まで
| 29.000円 |
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1億円まで
| 43.000円 |
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以下・超過5.000万円まで毎に3億円まで
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13.000円 |
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10億円まで
| 11.000円 |
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10億円を超えるものは
| 8.000加算 |
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目的の価額の算定額
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双務契約(売買・請負契約)
| 代金の2倍の額 |
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金銭貸借
| 貸借金額 |
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不動産賃貸借
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期間中の賃料総額
(ただし10年分まで)の2倍の額 |
A支払督促とは? これは、金銭等の請求に関して債権者側のみの言い分に基いて簡易裁判所の書記官が支払を命じる処分です。 〇債務内容・事実関係はおたがいに納得しており、単に支払履行がなされないときに有効です。 債務者からの異議がでることが予想されるときは、この方法を利用しない方が得策です。 申立手数料・・通常の訴訟の半額と郵券の予納、申立手続費用は付加請求可能です。 ◆注 支払督促送達後債務者は2週間以内に異議を申立ることができます。→このときは、通常の訴訟に移行いたします。 支払督促送達後債務者から2週間以内に異議がなければその後30日以内に仮執行宣言の申立を行います。 これを必ずやらないと支払い督促は、失効してしまいますので、わすれないようにしましょう。そうすると直ちに強制執行ができるようになります。 ただし、利用できる債権は、事実上金銭債権(売掛金等)に限られます。 債務者の所在不明の際は利用できません。 申立先・・・債務者の住所地を管轄する簡易裁判所(郵送可能) 仮執行宣言の発付後に債務者からの異議があった場合・・執行停止の裁判をしなければ、強制執行をやめることはできません。 メリット・・・簡単な手続のため弁護士に依頼しなくても、誰でも手続ができます。 手続内容・・・支払督促申立書・仮執行宣言申立書の書類審査(出頭不要、証拠も不要) 債務者の言い分は聞かなくてもよい。申立は、郵便で提出可能です。 B民事調停とは? 相手方が交渉に応じるような気配を見せた場合、この方法を利用すると問題の解決に効果を発揮するこがあります。 話し合いにより解決策をみいだす方法です。調停調書は、確定判決と同じ効果がありますので、不履行の場合、強制執行ができます。 訴訟に比べると手続は、簡単ですが、相手が裁判所の呼び出しに応じないときは、利用できません。 ◆申立の方法 @調停申立書(簡易裁判所に用意) A申立手数料 B申立先・・・相手方の住所・営業所・事務所のある簡易裁判所 調停調書の受理・・・第1回調停期日決定→相手方申立書副本・呼出状送付 調停期日(1ヶ月サイクルで数度)・・・調停委員会が債権者・債務者両者から事情聴取して解決法を提示説得をしながら合意成立をはかります。 合意成立したとき・・・書記官が調停調書に内容記載し成立します。合意ができなかったときは、調停は打ち切りとなり、不成立となります。 C少額訴訟とは? 〇だれでも利用できるように、簡単・迅速・安い費用 〇複雑なトラブルでないとき、証拠書類・証人が即準備できるとき。 ◆手続 裁判期日・・・1回で終了→口頭弁論終結後、即判決(証拠書類・証人もその場で調査できるものに限定) 証拠書類・・・請負契約書・受領書・領収書・借用書等 ◆判決・・勝訴の場合→仮執行宣言・・・強制執行可能 提訴者の請求を認めるときでも3年以内の期間をさだめ分割払いや支払猶予の判決を言い渡すこともあります。 敗訴のとき控訴はできないが、2週間以内に異議の申立が可能です。その場合通常訴訟に移行→後日同じ裁判所にて審理続行して判決この結果の判決においては、控訴はできません。 ◆制限条項 @請求金額 60 万以下の金銭債権 A同一裁判所で年間10回までしか利用は、認められておりません。 B相手方の所在不明の場合、公示送達による手続は認められません。 C被告の移行申立や敗訴者の異議申立により通常訴訟に移行します。 ◆申立先・・相手方の住所所在地の管轄簡易裁判所 ◆申立の方法・・・訴状(簡易裁判所にあり)・・・当事者・請求の趣旨・原因等記載のうえ、正本・副本合計2通提出(郵送可能) ◆訴訟費用
| 訴額 |
手数料 |
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10万円まで
| 1.000円 |
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20万円まで
| 2.000円 |
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30万円まで
| 3.000円 |
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40万円まで
| 4.000円 |
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50万円まで
| 5.000円 |
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60万円まで
| 6.000円 |
| 郵券 (各裁判所により違いますので確認) |
訴える相手が1人のとき
(簡易裁判所にて確認) |
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訴える相手が2人のとき1人増える毎に
(簡易裁判所にて確認) |
◆時効寸前のときの中断のしかた 〇時効とは継続している事実状態を権利関係として認め、権利を消滅させたり、権利を取得する制度です。 〇権利の取得を取得時効といいますが、これは、時効を取得する人は、時効の援用といい、権利を主張しなければ、取得時効は成立しません。 〇権利の消滅を消滅時効といいますが、消滅時効を完成させないように、債権者は、時効の中断の手続をしたり、停止させたり、放棄させたりいろいろな手段を講じる必要があります。 1 時効中断の手続 〇請求(一般的な請求2裁判上の請求・・・訴訟・支払督促・和解の呼び出し・破産手続の参加)また支払い期限がないときは請求により期限が到来したものと扱われる 〇仮差押え・仮処分・差押え 〇承認の場合・・・債務者・取引先が売掛金の一部内金払い、少額でも支払いがあれば、承認となり時効は中断します。 利息の支払を受け取る、請負工事代金の減額要求、債務承認書の債務取引先からの受領等は「承認」となり時効中断いたします。 また、時効が完成していたときでもこの場合時効利益の放棄のケースにあたり、消滅時効を阻むことも可能です。
| 債権の消滅時
効 期 間 | 種
別 内 容 | |
6ヶ月 |
小切手所持人の振出人及び裏書人への請求権(振出日から10日間経過後から・・支払呈示期間) |
| 1年 |
約束手形所持人の裏書人への請求権
受戻した裏書人のほかの裏書人に対する再遡及権は6ヶ月
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2年 |
生産者、卸売り。小売商人の売買代金請求権・売掛金債権
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| 3年 |
約束手形の振出人への請求権
建築等工事の請負代金債権 手形貸付の手形債権(満期日=支払期日から) 事故による損害賠償請求権
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5年 |
商行為により生じた債権(商事債権=会社の取引) |
| 10年 | 民事債権・裁判の判決による確定債権 |
◆催告・・・一般の請求・・取引先の債務内容の通知をを確実にするために内容証明郵便を利用する。 ただし、この場合時効の進行を6ヶ月間停止する効力しかありませんので、裁判上の請求をするとか時効中断の手続をする必要があります。 ■債権とは? ◆債権 〇債務者、取引先に支払いの請求ができます。 〇支払いがなければ、裁判に持ち込める・・・更に判決により強制執行も可能 〇抵当権・根抵当権等担保を付けられる 〇保証・連帯保証等つけられる 〇履行・・遅延・履行不可能・履行不完全・・・損害賠償可能 ■損害賠償とは? 約束または取極めしている期日までに債務不履行があった時 〇債務不履行・・・損害賠償(民法415条) 特約条項がないときは、金銭による賠償が求められます。 〇金銭債権の場合・・・利率の取極めがないときは、1民事債権は、年5% 2 商事債権は年6% 、法定利率を超えるときは、当該約定利率によります。 遅延損害金の率を決めていたときは、当該の率によります。 なお、どの利率においても利息制限法に定められている最高利率を超えることはできません。 〇金銭消費貸借契約等による場合 出資法の制限・・・29.2%以内 〇利息制限法 1 100万円以上15% 2 10万円以上100万円未満・・・18% 3 10万円未満・・20% ■債権者代位権とは? 債権者が自分の債権確保のために債務者の権利を、債務者に代わって行使することをいいます。 たとえば、債務者が第三者に対し手形債権を保持しているのに、これを行使しないとき債権者が債務者に代わって債務者の権利を行使することです。(民法423条) この権利は、債権の期限が到来していれば、裁判外でも、裁判所の助力を得ても行使できる権利です。 詐害行為取消権は、裁判所への請求が必要となります。 ■詐害行為取消権とは? 債権者の強制執行等を免れようとして虚偽離婚による妻への財産分与、名義変更等をしたりする行為です。 このような背信的な債務者の法律行為の取り消しを裁判所に請求できるように民法424条にて定められております。 この取消権の行使は、債務者の一般財産が全債務額に不足する場合に認められるものです。 時効は取消原因を知ったときから2年です。 債権回収において、債務者・取引先に支払期限がきたので、請求したが、どんなに催促しても支払ってくれない、そこで、債権者は、債務者への実力行使による取立て及び回収行為をしようとするが、これは法律で許されません。(自力救済の禁止) 強制執行の申し立てが出来るための条件 確定判決・執行証書(公正証書)調停調書・和解調書等債権者に権利があることを国家機関が公的に証明した文書の提出(債務名義)を義務づけております。 ■ 債務名義とは? 1 公正証書の作成(執行認諾文言付きの公正証書) 2 民事調停の申立て(調停調書) 3 訴訟前の和解の申立て(和解調書) 4 支払督促の申立て(仮執行宣言付支払督促) 5 訴訟(確定判決・仮執行宣言付判決・裁判上の和解調書) ■相殺とは? 債務者・債権者がお互いに金銭債権債務を持っているとき、相殺をすることによって回収することができるようになります。 相殺は相殺申込者(債権者)の一方的な通知により実現できますので、簡単です。 ただし、両方の債権とも弁済期(支払期)が到来していなければできません。 弁済期については、先方の債務の弁済期がきていれば、自分の債務の弁済期未到来でも、期限の利益は放棄できますので、相殺可能です。 ◆7債権回収の実例1
●債権回収の心得 与信管理を100%完全におこなっていたとしても、見えない部分隠れていた部分を見逃して不良債権を抱え込んでしまったことなどよく聞きます。 与信調査資料が、粉飾された財務諸表であったり、親会社の内容は何ら問題がなかったとしても、その関連会社、子会社に多額の過剰投資、裏保証があったりしてその子会社等が業績不振に陥り、親会社にも波及して倒産に立ち至ってしまうこともあります。 このように、継続的に慎重に与信管理をおこなっていても倒産事故に遭遇、不良債権の抱え込み滞留債権の発生など起こらないとは限りません。 しかし、この被害を最小限に食い止める為には、普段から取引先の与信管理は無論のこと、取引先の様子を営業担当者、経理集金担当者等連携を保ちながら注視して経営状況に大きな変化がないか見逃さず対処していくことが、大事だと思います。 企業は、倒産事故、不渡り事故を発生するまえには、必ず前兆が見受けられるようになります。そのとき、それを見逃さず、早めに債権回収の対処を実施していくことが解決につながるものと確信いたしております。 ■実例 1 わたしの関連会社の取引先で数年前、民事再生法の申請適用の倒産会社がありました。 この会社は約130億程度の売上規模、従業員も約150人程度、歴史のある土木建築工事業の県内有数のゼネコンでした。 この会社には、不動産専門の子会社があり、親会社から多額の土地投資資金が流れ込んでおりました。 子会社は、土地を買収して、その上にマンションを建設して分譲の販売をしておりました。 バブル以降販売が思うように伸びず売上も大幅減少、不良債権も発生しとうとう銀行にも見放され倒産しました。 この子会社に多額の投資をしていた親会社もこのことが影響し資金状態が急激に悪化、その後まもなく民事再生法申請の道を辿りました。 このことにより関係会社もこの会社を大の得意先にしていたため、数千万の不良債権を抱え込んでしまいました。 この会社の場合の債権回収は、民事再生法に基づいた配当が10年間の延べ払い配当率5%というきわめて厳しい結果でした。 検証・・・この民事再生法申請適用会社の倒産前の決算書には、即倒産に至るような症状はありませんでした、この会社は、上場会社ではないため、連結財務諸表の作成義務はないため、グループ内の保証債務、裏保証、子会社の財務状況も表に現われず、不透明のまま、突然民事再生法申請手続と、だれにとっても寝耳に水の状態でした。 反省・・・与信管理する場合、取引先に子会社等関連会社があるときには、その会社の内容も与信調査に含めなければならないことがよくわかりました。 ◆8債権回収の実例
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●債権回収の成功例から学びましょう! 関係会社の取引先で地場の小規模工務店、売上規模は年間5億程度、社員数も5名程度経理は社長夫人が担当しておりました。一級建築士もおり、設計施工の建築もてがけており、おもに店舗設計を得意としていました。 関係会社とは5年程度のつきあい、1年間の取引高は、多いときで3.000万円少ない時は1000足らずの取引でした。 バブル期以後の新設会社でしたが、当時は時流にのって何の問題もなく推移しており、支払もきちんと定時に支払われて評判も悪くない会社であったため当初の与信チェック以外は、安定継続会社の仲間入り状態でした。 ところが、取引開始後5年程経過したころから、毎月約定どおり払われていた工事代金も、資金繰りによっていつもより少ない金額が支払われこちらも、ちょっと不安になってきました。 そのときは、経営難のうわさもなく、工事高も適度にあり、集金のときだけ、形だけのお願いのみで事を終わらせていました。 しかしその後も支払金額手形現金比率も約定どおりに戻ることはなく、かえってますます、支払金額がすくなくなってくる有様でした。 そこで、営業担当者と経理担当2人で直接社長に支払条件の遵守改善を強く求めました。 それをしてから2.3ヶ月約定どおりの支払がおこなわれましたが、また元の木阿弥状態に戻ってしまい逆に支払延期を社長の方からお願いしてくるようになりました。 これはかなりまずい状態と察知し、手持ちの受取手形に社長個人の保証を取り付けました、このときは、必死で強行な姿勢をみせ、このことを呑んでもらいました。 手持ち工事高は、支払が遅れだしたころから、取引の縮小、撤退措置をとりはじめていたので、手形の未決裁残のみでした。 そしてその手形決済期日が近づいてきましたので、2.3度社長に電話、面会をくりかえしお願いしたかいあって不渡事故は、防ぐことができ、最終的に不良債権は、0となり回収手続が全て終了しました。 この会社はその後ほどなくして自己破産の道をたどりました。 検証・・・継続的与信管理を怠っていたことは、ほめられたことではありませんが、支払条件の変化にうまく粘り強く対処し、社長の個人保証の取り付け等の実施、また取引額の縮小、撤退とすばやい動きをして、債権回収をうまく乗り切りました。 反省・・・小規模業者、大規模業者の如何を問わず継続的な与信管理の大切さを勉強いたしました。 ◆9債権回収の実例
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●債権回収の失敗例から学びましょう! ある地方都市のメイン通りに事務所を構えていた地元では名のよく知られていたゼネコンで、中堅規模(売上高年間約20億程度・社員も20名前後一級建築士も4.5名おり品質管理においては、レベルの高い会社でした)また歴史のある会社でした。 事務所は自社ビルにはいっており、IT関係もかなり浸透し進歩的な社風を持っておりました。取引額は、年間5.6千万程度のつきあいがありました。 数年前まで、何の問題もなく、取引をおこない、その当時は堅実で安定した会社ということで、継続的な与信管理は、全然やっておりませんでした。 定時支払も遅れることもなく、評判のよい会社でした。社長同士も商工会等で数十年のつきあいがありお互いに親交もあつく何の心配もいらない会社と信じておりました。 ところが、ある日突然民事再生法申請適用ということで、会社内は大騒ぎ、誰も信じられないといった状態で愕然としていました。 債権総額は、およそ2千万円前後とかなりの額でした。地方裁判所の保全命令通知をみてあの会社がと現実にもどりました。 その後、おちついてから念のため去年の経営事項審査データを経営情報センターからITで取り出し、内容を分析しました。驚いたことに下の分析結果となっていました。 ■経営事項審査データの経営状況分析 @ 自己資本比率 8% (標準20%以上) A 有利子負債構成比率 70% (標準30%未満) B 当期純利益率 −4% (標準1%以上) C キャッシュフロー率 −4% (標準2.5%以上) 以上信じられない財務内容でした。もしこれが、1年以上前にわかっていたら!おそらく、不良債権は発生しなかったでしょう。 検証・・・到底取引できる会社ではないということが、この財務比率だけで判明、倒産要因は、子会社への過大投資であったことがわかりました。(社長の開発研究投資資金で開発成就にいたらなかったこと) 反省・・・どのような歴史のある老舗でも表面上の審査はすべきではない、常に最新版の財務諸表をみて与信チェックすることが、連鎖倒産・不良債権からの決別を約束してくれると確信しました。 ◆内容証明による督促について
●電話による支払いの督促を何度も取引先にしても、いつも逃げの一手でらちがあかないとき、内容証明郵送による督促が効果的な場合があります。 内容証明郵便そのものには、何ら法的な効力が発生するわけではありませんが、あいては、内容証明が送られてきたことにより、債権者が今後法的な手段に訴えてくるのではないかと、心理的な圧力を感じ早期になんとか解決をはかろうと考えはじめたり、話し合いに応じてくることが、多々あります。 また、内容証明のもう一つの効果として証拠を残すことができます。
内容証明は郵便局にどのような内容のものをおくったかが、記録保管されておりますので、のちのち裁判になっても、強力な証拠力となりえます。
さらに、内容証明の代理人として、法律家(弁護士・司法書士・行政書士等)が署名捺印していると、債務者の不安感、心理的圧力は高まり、話し合いに応じてくるケースは、非常に多くなります。 ●内容証明郵便を送るときの注意点 1配達証明付の郵便にしてだすこと。
こうしておかないと、いつ、相手に届き、いつ受け取ったのか証明できないことになるからです。 ただし、内容証明だとわかると、故意に受け取らない者(この場合法的には、受け取ったこと・通知は到達したことになりますので受取拒絶でかえってきても法的効果は生じることになります)、長期留守等(この場合留守のための引き取り通知のおしらせによる7日以内受取可能でも引き取りしない時は届かないことになります、内容証明は不在のお知らせとともに差出人に戻されます)で戻ってきてしまうときもありますので、その際は、配達証明なしで郵送したり直接会っ渡したり話し合いに出向かなければなりません。 居住不明のときは、相手の最後の居住地の簡易裁判所に対し公示送達の手続の申請を行い、法的に通知したとの効果を取得します。(裁判所の掲示板・官報・新聞・町役場の掲示板に一定期間公示してから2週間経過後到達効果) また、債権者が債権を行使しないで一定期間過ぎてしまうと、債権は時効によって消滅してしまいます。そこで、このように内容証明・配達証明付で催告請求しておきますと、時効の進行は、中断します。このときの請求日のいつ出したかが重要となるわけです。 2 内容証明の記載内容は、事実確認をしっかり行ない、調査し慎重に書くことが大切です。事実と違った事を書いてしまうと、後日裁判等行なわれた際、大きなマイナス要因となって不利となります。 3 内容証明をだすことによって逆効果、回収交渉がさらにこじれたり、まずくなると予想されるときは、ださないで、話し合いの方法で解決した方が無難です。 たとえば、債務者に誠意が感じられるとき、返済するために、必死に努力を重ねている取引先、債権回収が難航している原因に債権者にも非があるとき等です。 ●内容証明の書き方 ◆ 用紙・・市販されている。特に紙の大きさ、種類に決まりはありません。 ◆ 文字・・文字は、日本語のみ、漢字・ひらがな・カタカナ・数字固有名詞に限り英字使用可能となっております。u等は2文字扱い ◆ 文字を訂正・挿入・削除する時は、その字数及び個所を欄外または末尾余白に記載して押印が必要です。文書が2枚以上に亘る時はその綴り目に契印をします。 ◆ 文書の最後のところに、年月日、差出人の住所、氏名、名宛人の住所、氏名を記載します。差出人の氏名の右(縦書きのときは下)に捺印(認印可)します。 ◆ 必要な通数 郵送用1通・郵便局保管用謄本・差出人保管用謄本 計 3通 完全同文内容証明・・受取人の数だけの郵送用文書と謄本2通が必要になります。 不完全同文内容証明・・各々の受取人の宛先を書いた郵送用文書各1通と、受取人全員の住所氏名を連記した謄本2通が必要です。 ◆ 文字数と行数・・横書きの場合 1 1行13字以内 1枚40行以内 2 1行26字以内 1枚20行以内 縦書きの場合 1 1行20字以内 1枚26行以内 ◆ 料金・・文書1枚につき420円1枚増えるごとに250円加算 郵送料80円、書留料420円、配達証明料(差出時300円) 合計 1.220円 サンプル
| | 〇 | | | | | | | い | 手 | 。 | お | つ | た | 商 | | 支 | 代 | 商 | 契 | | を | | 前 | |
| | 株 | | | | | 平 | | 。 | 段 | 万 | 支 | き | が | 品 | | 払 | 金 | 品 | 約 | | 引 | 当 |
略 | |
| | 式 | | | | | 成 | | | も | 一 | 払 | ま | 現 | の | | 期 | | | 日 | | き | 社 | | |
| | 会 | 茨 | | B | 茨 | 〇 | | | 辞 | お | い | し | 在 | 引 | | 日 | 金 | A | | | 渡 | は | | |
| 代 | 社 | 城 | 代 | 茨 | 城 | 年 | | | さ | 支 | 下 | て | ま | 渡 | | 平 | 一 | 社 | 平 | 記 | し | 、 | | |
| 表 | | 県 | 表 | 城 | 県 | 〇 | | | ぬ | 払 | さ | は | で | し | | 成 | 、 | 製 | 成 | | ま | 貴 | | 督 |
| 取 | | 〇 | 取 | シ | 〇 | 月 | | | 所 | い | い | 、 | お | も | | 〇 | 五 | A | 〇 | | し | 社 | | 促 |
| 締 | | 〇 | 締 | ス | 〇 | 〇 | | | 存 | な | ま | 本 | 支 | 完 | | 年 | 〇 | 1 | 年 | | た | と | | 状 |
| 役 | | 市 | 役 | テ | 市 | 日 | | | に | い | す | 書 | 払 | 了 | | 〇 | 〇 | 型 | 〇 | | 。 | 左 | | |
| 社 | | 〇 | | ム | 〇 | | | | て | と | よ | 到 | を | 支 | | 月 | 、 | パ | 月 | | | 記 | | |
| 長 | | 〇 | 〇 | | 〇 | | | | 、 | き | う | 達 | 受 | 払 | | 〇 | 〇 | ソ | 〇 | | |
の | | |
| | | 町 | 〇 | 式 | 町 | | | | 予 | は | 、 | 後 | け | 期 | | 日 | 〇 | コ | 日 | | | 契 | | |
| 〇 | | 〇 | | 会 | 〇 | | | | め | 、 | 右 | 五 | て | 日 | | | 〇 | ン | | | | 約 | | |
| 〇 | | 〇 | 〇 | 社 | 〇 | | | | ご | 遺 | 通 | 日 | お | も | | | 円 | | | | | を | | |
| | | 〇 | 〇 | | 〇 | | | | 承 | 憾 | 知 | 以 | り | 経 | | | 也 | 五 | | | | 締 | | |
| 〇 | | | | | | | | | 知 | な | い | 内 | ま | 過 | | | | 台 | | | | 決 | | |
| | | | 印 | | | | | | お | が | た | に | せ | 致 | | | | | | | | し | | |
| 殿 | | | | | | | 草 | | き | ら | し | 代 | ん | し | | | | | | | | 、 | | |
| | | | | | | | 々 | | 下 | 法 | ま | 金 | 。 | ま | | | | | | | | 商 | | |
| | | | | | | | | | さ | 的 | す | を | | し | | | | | | | | 品 | | |
| | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | |
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