1.原価管理について
1.原価意識について
バブルがはじけて各販売市場も縮小気味、建設投資額もかなり縮減されたことも影響し、もはや思うように売上ものびない低成長時代に入っております。
そこで、各企業は、いままでの売上至上主義を捨て、いままで関心の薄かった原価に目をむけて、コストダウンをはかりなんとか利益をあげようと一生懸命です。
それでは原価管理の強化を進め原価意識の徹底を社員に周知させるためには、どのような方法があるのか考えて見たいと思います。
最初に、原価とは、いったいどのようなものなのか説明いたします。
2.原価とは?
原価とひとくちにいっても業種によって呼び方がかわったり、内容が違ったりいたします。
たとえば、ものを販売する会社ですと、仕入原価と呼びます。
当然販売する商品を仕入れることになりますが、その仕入れた商品の値段及びその仕入れる時に要した運送料、荷造り手数料など付随費用も仕入原価に入ります。
仕入原価 = 仕入価格
+ 仕入諸掛
次に、ものをつくる工場などの場合は、製造原価と呼び名がかわります。
この製造原価にはものをつくるには材料がいりますが、その材料費は当然はいります。
次に工場で働くひとたちの賃金(原価計算上は労務費)、そして、ものを作る際に要するいろんな経費を合計したものが、製造原価となるわけです。
製造原価 = 1
材料費 + 2 労務費 3 製造経費
それでは建設業・造船業ではなんと呼ぶのでしょうか?
工事原価と呼びます。
このなかには、建物を建てる場合は必ず、材料費(木材・コンクリート・鉄骨・セメント・砂等)がまずかかります。
次に大工さん、左官屋さんなど各職方さんの働きが必要です。
これを原価計算上労務費といいます。
また、工事を外注したとき、設備工事を設備業者の方に一式頼んだ時、これらは外注費となります。
このほかに現場の経費がかかります。
この中には、現場担当者の給料・賞与なども含むことになります。
工事原価 = 1材料費
+ 2 労務費 + 3 外注費 + 4 経費
では、サービス業のときは、どのようになるのでしょうか?
いままでの原価の内容と大きく違っているのは、材料費の部分です。
材料費はほとんどなし、あっても少しだけで労務費と経費でほとんどの原価が構成されるしごとです。
たとえば、経営コンサルタント業などの場合、ほとんどコンサルタント自身の労働力の労務提供サービス、出張セミナーを開催するときなどの旅費、会場使用料等の経費などで構成されます。
そして、この場合の原価の呼び名を役務原価といいます。
売上分(役務サービス提供収入)は、役務収益といいます。
実務上の多くは、営業原価もしくは、役務原価となります。
役務原価(営業原価)=材料費+労務費(役務提供者の給与・手当等)+
経費
各業種別原価構成図
小売業(販売価格−仕入価格=利益・商品種別毎の原価管理)
仕入原価→販売価格
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売上高
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売上高−売上値引高−売上戻り高−売り上割戻し高 |
商品の売上
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売上原価
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期首商品棚卸高+当期商品仕入高(仕入原価)−仕入値引戻し高−仕入割引戻し高−期末商品棚卸高 |
売り上げた商品に対応する仕入原価 |
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売上総利益
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製造業(標準原価・実行予算−製造原価・実際原価=価格差チェック)
見積原価→見積書→受注
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売上高
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製品の売上
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売上原価
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期首製品棚卸高+当期製品仕入原価+当期製品製造原価−期末製品棚卸高 |
製造原価報告書
(当期製品製造原価の内訳)
1材料費
2労務費
3製造経費
当期総製造費用 (1+2+3)
当期製品製造原価(期首仕掛品棚卸高+当期総製造費用−期末仕掛品棚卸高)
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売上総利益
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建設業(実行予算書−実行原価・支払原価=価格差チェック)
見積原価→見積書→受注
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売上高
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工事完成基準による売上高・工事進行基準による売上高
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売上原価
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完成工事原価
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完成工事高に対応した工事原価
完成工事原価報告書
1材料費
2労務費(うち労務外注費)
3外注費
4経費(うち人件費)
完成工事原価
(1材料費+労務費+外注費+経費)
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売上総利益
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完成工事高総利益
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サービス業(目標収益−役務原価=目標利益管理)
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役務収益
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役務提供による収入(サービス提供料)
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役務原価
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材料費・労務費・経費
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売上総利益
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ここで大事な原則がありますが、どんな業種においても次の図式が大原則です。
売上高 − 原価
= 利益
売上が増えない時に利益をあげるためには、原価を減らす方法しかありません。
売上が常に一定しているとき、原価の増減によって利益はおのずと決まります。
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